BRITISH SPIRATION : Wrapped in a versatile peacoat
船の上から、都市生活まで。
November 14th,2024
JOURNAL
FASHIONABLE WAYS with Long Gilet
冬の赤。
October 31th,2023
四季のなかでも目に入ってくる色彩が静かで、葉が落ち尽くした木枯らしの風景
や、しんしんと降りしきる雪の情景を思い浮かべる冬。しかし、次に巡る季節の
ために、植物が鮮烈な色の実をつける時期でもあります。春や夏に花を咲かせた
後、冷たく、透き通った空気のなかで、凝縮させた真っ赤な実をつけるのです。
赤のタートルネックは1枚でも風情があり、コートなどアウターの内側に着用す
ると、上着のフロントを閉じていたとしても首元から色が立ち上がって繊細な差
し色になります。ロングジレはインナーとして着たニットのカラーリングを、シ
ャープに切り取りながらも、ベスト型のデザインでより多く見せることができま
す。レイヤードスタイルで重宝し、春先にも活躍するトレンドのアイテムで。
四季のなかでも目に入ってくる色彩が静かで、葉が落ち尽くした木枯らしの風景や、しんしんと降りしきる雪の情景を思い浮かべる冬。しかし、次に巡る季節のために、植物が鮮烈な色の実をつける時期でもあります。春や夏に花を咲かせた後、冷たく、透き通った空気のなかで、凝縮させた真っ赤な実をつけるのです。
赤のタートルネックは1枚でも風情があり、コートなどアウターの内側に着用すると、上着のフロントを閉じていたとしても首元から色が立ち上がって繊細な差し色になります。ロングジレはインナーとして着たニットのカラーリングを、シャープに切り取りながらも、ベスト型のデザインでより多く見せることができます。レイヤードスタイルで重宝し、春先にも活躍するトレンドのアイテムです。
2023 年秋冬のシーズナルカラーであるクランベリーは、冬に実をつける甘酸っぱ
い果物からインスピレーションを受けた、凛として奥行きのあるレッド。
日本にも同じように、冬の訪れを告げる風物詩があります。南天は、その音に「難
転」という字を当てることができるために、難局を転じて福となす縁起のいい木と
して庭先で愛されてきました。花が少なく、どこか淋しげな冬の景色にコントラス
トを生み出してくれる真っ赤な丸い実は、鳥たちがついばむ好物であり、年初めの
慶事を飾りつける正月飾りにも使われています。
2023 年秋冬のシーズナルカラーであるクランベリーは、冬に実をつける甘酸っぱい果物からインスピレーションを受けた、凛として奥行きのあるレッド。日本にも同じように、冬の訪れを告げる風物詩があります。南天は、その音に「難転」という字を当てることができるために、難局を転じて福となす縁起のいい木として庭先で愛されてきました。花が少なく、どこか淋しげな冬の景色にコントラストを生み出してくれる真っ赤な丸い実は、鳥たちがついばむ好物であり、年初めの慶事を飾りつける正月飾りにも使われています。
南天の他にも、千両や万両などの赤い実が日本中のお正月を飾ってきました。赤は
炎を連想させる色であり、厄除け、魔除けの意味合いもあります。ちなみにそれら
に共通するのは、どれも常緑樹であること。1年を緑を絶やさずに冬に赤い実をつ
ける。季節の移り変わりのなかでさまざまな色を見せてくれる植物の姿が未来を願
う人々の気持ちと重なり、文化になっていったのです。
Photography by Mitsuo Okamoto
Styling by Yuriko E
Hair & Make-up Shinya Kawamura
Edit and Writing by Yoshikatsu Yamato (kontakt)
南天の他にも、千両や万両などの赤い実が日本中のお正月を飾ってきました。赤は炎を連想させる色であり、厄除け、魔除けの意味合いもあります。ちなみにそれらに共通するのは、どれも常緑樹であること。1年を緑を絶やさずに冬に赤い実をつける。季節の移り変わりのなかでさまざまな色を見せてくれる植物の姿が未来を願う人々の気持ちと重なり、文化になっていったのです。
Photography by Mitsuo Okamoto
Styling by Yuriko E
Hair & Make-up Shinya Kawamura
Edit and Writing by Yoshikatsu Yamato (kontakt)