IDEAL FOR TODAY’S LIFESTYLE
「洋服を買うこと、着ることはすごく重要なこと」と話す松任谷正隆さん。日本を代表する音楽プロデューサーにして作曲家。音楽は
もちろんのこと、「僕の散財日記」(2009)という本を出すほど、松任谷さんは、車や時計、洋服に食べ物まで趣味の幅が広い。
松任谷さんの言葉を借りるのであれば「節操ない」。”ポップス”という音楽のジャンルのように、フォーマットを作ることもなければ
スタイルを作るわけでもない。自分のスタイルを作らない松任谷さんが昨年30着ほどジョン スメドレーのニットウェアを購入しました。
一体なぜでしょう?
INTERVIEW
「人間という動物として、自分をアピールするのって原始的本能だと思うんです。それが僕は服を着ることの根源にあると 思っているんです。おしゃれすること=恥ずかしいことではなくて、DNAの中にあるものなんだとね。服に関していうと、20歳くらいまでは自分のスタイルを持っている大人って、なんてかっこいいんだろうと憧れていました。でも25歳過ぎくらいかな、 音楽にも関係あるんですけど、ひとつの場所に止まってることの空気、時代とのズレみたいなものが、音楽の上でも服を着る上でもダメだな、と。そして自分の確固たるスタイルを作るなんて考え方はやめようと思ったんです」
とにかく流行りの音楽は全部聴くし、流行っているファッションがあれば、店頭に出向き、試着をする松任谷さん。 「時間も労力もかかることなんですが、それをやるとすべてが面白く感じるわけです。世の中の空気の良いとこで生きていられる感じがするんです。音楽は特にわかりやすくて、ポップスになると価値観がどんどん変わっていく。昨日のサウンドは明日になるともう古いみたいなことがあるんです。クラッシックとか形が決まったものを仕事にしていたら、一つのスタイルがあってもいいかなって思うけど、ポップスをやるなら新しい風が必要。飽きることが何より大事だと思っているんです」
”When working in the pop music industry, it is important to get bored. ”Following his words, he owns a variety of clothes and accessories.
そんな松任谷さんにとって今ホットなのは、ジョン スメドレー。昨年の自粛期間中にはECサイトから約30着近くを購入。 サイズはL。クルーネック、Vネック、サーマルなどそこにもサイズ以外の一貫性はない。 「僕の中で、ジョン スメドレーブームは三周目ぐらいなんですよ。1周目は英国製という憧れから、2周目はシーアイランドコットンという素材感。そして今回で3周目。第3次ブームが来る前は、それこそロゴものに手を出したのですが、こういう時代 なので、無地の気分になってしまってですね。フィット感も今の僕にちょうどいいんです」
取材日に松任谷さんが着用していたのは”ISIS”という襟が大きい定番のポロシャツ。普通はペタっと胸に沿う襟にアイロンをかけシャツのように着用し、その上からヘップバーンスモークの24ゲージのカーディガンを合わせたコーディネートでした。「こうやって着たいから」というシンプルな理由。 「服って黙ってると、自分の落ち着けるところに行きついちゃうんです。すると、視界が狭くなってしまう。ワイドパンツばっかりとか……。だからそれを無理やり広げる必要があるんです。僕の場合、広げるときは思い切ったものを買って広げる。例えそれが似合わなくても、自分を似合わせるように仕向けるっていうかね。妻には『全然似合ってないよ』とよく言われています。 だけども諦めない。歩く姿勢から座りかたまで試行錯誤したりして。でも結局、着るものも食べるものも、全部仕事に戻ってくるんですよ。新しいことをやりたいじゃないですか。好きなことって実は限りなく広がっていくんです。全部一緒です。服と仕事、全部一緒。何でも一緒ですよ」
こちらのインタビュー記事の他、21SPRING / SUMMERのシーズンルックなどが掲載されたスペシャルなカタログを
JOHN SMEDLEY 直営店及にて配布させていただいております。(オンラインストア分は、配布終了となりました)
※数に限りがございますので、なくなり次第配布終了とさせて頂きます。カタログのみの配送はお受けできません。